PHILOSOPHY

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むかしむかしのお話
神社の裏山に
おいしいごはんを作るのが上手な
大飯食らいのうさぎがいました
いつもおいしいごはんばかり食べていせいか
ずいぶん体が大きくなっていました

ある日、木にもたれて動かないうさぎがいるのを見つけました
「大丈夫かい?どこか悪いのかい?」
と声をかけました。
倒れていたうさぎは
「お腹が空きすぎてフラフラなんだよ。もう何日も食べれてないんだ」
と言いました。
大飯食らいのうさぎは
「お腹が空いているならうちにおいでよ」
と言って抱きかかえ、神社の裏山にある家へ連れて行き、おいしいごはんを食べさせました。
一口食べると目がパッチリ
二口食べると笑顔になりました
どんどん食べるにつれ、みるみるうちに元気になっていきました。
何だか心も晴れやかになり、色んなことを話しました。
楽しい話、辛かった話、悲しかった話、嬉しかった話。
一晩中、笑いの絶えない時間を過ごしました。
あくる朝、目が覚めると
「お腹いっぱいありがとう。もう大丈夫。楽しい時間をありがとう。元気になったよ!」
と走り去りました。

そのうさぎは、元気のないうさぎを見つけると
「あの山の上へいくと元気になるごはんが食べられるよ」
と言って声をかけるようになりました。
大飯食らいのうさぎのもとには
「ここでおいしいごはんが食べられると聞いて来ました」
といううさぎが集まるようになりましたが
大飯食らいのうさぎは
「またおいで。いつでもおいで」
と言って来るうさぎたちにおいしいごはんを食べさせて
元気を与える毎日を過ごしていました。

そんな大飯食らいのうさぎから元気をもらったうさぎの多くは
自分もおいしいごはんを作れるようになって
他のうさぎを元気にしてみたいと思い
他の山の上で元気のないうさぎを見つけては
美味しいごはんを食べさせるようになっていきました。

隣の山の上も、またその隣の山の上でも
もっと遠くの山の上も・・・

自分のようなことをするうさぎが増えてきたある日
大飯食らいのうさぎは
そんな他の山の上のうさぎたちのもとを巡る旅にでることにしました

今日もどこかの元気を与えている仲間に会って
美味しいごはんを食べながら大きな声で笑っているはずです
今日はどこへ行っているんでしょうね・・・?